G20の議長国ロシアのシルアノフ財務相も「米国は可能な限りのことを実行すべきだ」とたたみかけた。
シルアノフ氏によると、ルー米財務長官とバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長はG20で、デフォルトに直面するとされる17日までに「問題を解決する」と明言。米国は国際社会の圧力の前に、約束手形を切らされた格好だ。
だが、ルー氏は記者会見すら開かず「大統領は政府機関の再開と債務上限引き上げを議会に要請している」と木で鼻をくくったような声明を出しただけ。一方で欧州や日本に構造改革や成長の加速を促し、「本当に危機の自覚があるのか」と白い目で見られても仕方なさそうだ。
一時は進展の兆しも見えた財政協議も、大統領と野党共和党が駆け引きに終始。カーニー大統領報道官が記者会見で、債務上限の6週間分引き上げという共和党提案について「(11月下旬の)感謝祭休暇を前に全く同じことが起きる」と急場しのぎにすぎないと指摘するなど、双方の溝はなお深いままだ。