3歳という年齢は、お話しもできる年齢ですが、まだまだ発達段階のため、英語を「別言語」と明確に区別することなく、敷居の低いまま受け入れてくれるからです。最初は英語と日本語という意識をせずにごちゃまぜで話してしまうと思いますが、年齢と理解力が上がるとともに使い分けられるようになりますのでご安心ください。
親の覚悟と忍耐がカギ やり抜かないと英語嫌いに
GGISに見学にいらした保護者は、まず子供たちの英語のレベルに驚きます。英会話学校を探す延長で見学に来ると「こんな世界があるのか」と驚かれ、GGISの生徒のエネルギーや英語を学ぶ意欲に感心の声を頂きます。
もちろん多くの子供が入学時から英語でコミュニケーションできるわけではありません。そんな子供がインターナショナルスクールに入学するとどうなるのでしょうか。
GGISのアフタースクールには、3歳で通い始めたKちゃんがいます。Kちゃんのママはとても教育熱心で、GGISの英語のレベルに惚れ込んでくださり、入学しました。
しかしGGISでは日本語を一切使いません。Kちゃんも最初は言葉が通じないストレスで、ワンワン泣きました。3歳は周りのことを理解し始め、日本語も発達し始める時期なので本人もつらかったと思います。大人だって同じ立場になったらつらいですよね。
Kちゃんは、朝から「GGISには行きたくない」とゴネました。泣いてもいました。これがどれくらい続いたと思いますか? 1カ月です。長いお子様だと数カ月続きます。
子供は交渉上手。このつらいストレス環境を抜けるための施策として、送り迎えのときには「戦略的に」泣きます。たいていの場合、“戦略的ギャン泣き”なので、ママが見えなくなるとケロッと泣き止んでいることがほとんどです。(全力でアピールするアプローチを、こちらが学びたいくらいです(笑))
通い始めはママ、パパにとっては、我慢のときです! お子さんにとってもチャレンジのときです。子供が泣いてつらそうだから…と、この時期にやめてしまうのは一番もったいない。ここをグッと我慢して、何事もなかったかのように「また後でね~」と別れ、影で応援してあげると、子供は必ず乗り越えてくれます。それを信じて続けてくださいね。
Kちゃんのママは、娘が嫌がる姿を見て心がキュンと締め付けられるところをぐっと抑えてくれました。先生も、写真などをつかって現状を伝えました! 諦めないで通い続けてくれたので、今は完全なバイリンガルです。
話は少しそれますが、入学前に保護者と面談すると「子供を尊重する」というのを大事な価値観としている家庭が多いようです。しかし、「子供の意見」と「子供の気分」または「子供のわがまま」を見分けられないと、「子供帝国」になり、振り回されることになります。親は親の意見、子供は子供の意見があります。そのバランスを取るのが親の役割。振り回されないようにしてくださいね!(私は常に息子に振り回されていますので自戒の意味も込めて…)
さて今回は、目指す英語レベルによって、子供に利用させるサービスを選んだほうがいいこと、子供が「英語で学べる」ようになるためには親の忍耐が必要であることなどをご説明しました。これらは、子供が将来グローバルリーダーになるための「インフラ」である英語の身に着け方のヒントです。次回は、その次のステップとして、グローバルリーダーになるために必要なメインスキルについてお話させていただきます。
【グローバルリーダーの育て方】は、100%英語環境の保育園やアフタースクールを経営する女性社長・龍芳乃さんが、子供が世界で通じる「人間力」「国際競争力」をどう養っていくべきかを説く連載コラムです。アーカイブはこちら