グローバルリーダーの育て方

グローバルリーダーの質は幼少期から育む 英語はインフラに過ぎない (2/3ページ)

龍芳乃
龍芳乃

3つのステージを経験した社会人時代

 大学卒業後、憧れのPR会社で晴れて社会人となりました。二児の母になった今では絶対に履かないピンヒールを履き、外資系のクライアントを相手に、絵に書いたような“キラキラPRビジネスウーマン”として毎日楽しく過ごしていました。

 PRとして仕事も要領よくこなせるようになり、鼻もたかーくなりかけたところで、新しいことにチャレンジしようと外資系コンサルティング会社へ転職しました。国内外トップの大学を出た方々に囲まれ、「MECE」とか「KGI」とか「EBITDA」とか「リダンダント」とか…横文字やコンサル用語が飛び交う職場にシドロモドロ。…知ったかぶりも上手になり、こっそりと”ググる”スキルも格段に上がりました。コンサルタントとして、億単位のディールのセールス、立ち上げ、PMO(プロジェクトマネージメントオーガニゼーション)を担う部署で働いた経験が、いま会社を経営する際にとても役立っています。

 コンサルティング会社を退職後は、フリーランスで仕事を受けて起業資金を貯め、2013年に現在の会社を設立しました。社会人として3つのステージ(PR会社、コンサル、フリーランス)を経験したことで、現在の学校の理念やコアバリュー(価値観)を作り上げることができました。

そもそも「グローバル」とは? 「リーダー」って?

 話を戻しますが、そもそもグローバルリーダーとはどのような人物像でしょうか? 私が経営するGGISが定義する「グローバル」、「リーダー」を引用します。

  • 【グローバル】
  • 目まぐるしく変わる世の中で、変化や違いを楽しみ、多様性を享受できるマインドセットを持つ人。世界で通じる「人間力」が備わっている人。
  • 【リーダー】
  • 従来の階層型(Hierarchy)の組織中でトップダウンで周りに指示を出すようなリーダー像ではなく、コミュニティ(Heterarchy)の中で求心力がある、人と人を繋げられる人。

 これがなんと小学校入学前の小さな子供も通うインターナショナルスクールの重要な価値観なのです。GGISにお子様を通わせる親御さんから「うちの会社の社是よりすごい」とビックリされたこともあります。

 子供のうちからこんな人物像を目指すなんて「大げさ」と思われるかもしれませんが、グローバルなリーダーになるためには、どうしても習得しておくべきスキルがあります。それは英語です。【グローバル】の定義にある「多様性を享受する」ためにも、【リーダー】の定義にある「コミュニティの中で中心となり人と人を繋げる」ためにも、やはり今の世界的な舞台では、英語が大前提になります。

 翻訳機やGoogle翻訳など、翻訳サービスが精密さを増していますが、通訳を通して届けるのと、自分の言葉が生のまま直で相手に届くのでは、伝わり方に違いが出ます。最新の論文や海外のニュース記事、ブログ、テレビ…英語を習得すればアクセスできるコンテンツは大幅に広がります。これからの時代、英語は絶対必須のツールとして習得しなければなりません。

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