【IT風土記】長崎発 顔認証&画像認識で無人コンビニ 未来を先取る「変なホテル」の挑戦 (3/5ページ)

 会計テーブルに置くだけで瞬時に会計

 ロビーにある「スマート・コンビニ」は10平方メートルほどの広さ。入り口にあるタブレットで顔の登録を行い、認証を受けて入店する。店内には飲料やおにぎり、パンなどの日配品、カップめんなどの食品のほか、おむつなどの生活用品が販売されている。購入する商品を会計テーブルに置くと、商品が画像認識され、購入金額が表示される。購入ボタンを押し、クレジットカードで決済する。店内に入ると鍵が閉まるが、出口で顔認証を行うと鍵が開き、購入した商品を持って店を出ることができる。

変なホテルに設けられた「スマート・コンビニ」

変なホテルに設けられた「スマート・コンビニ」

 「スマート・コンビニ」には、NECの顔認証製品「NeoFaceWatch(ネオフェイスウォッチ)」を活用したシステムと、購入商品を画像で認識する商品画像認識システムという2つのAI(人工知能)技術が組み込まれている。「NeoFaceWatch」は、個人によって異なる顔の特徴を読み取り、高い精度で個人を識別する。製品に組み込まれている顔認証エンジン「NeoFace」は米国の研究所によるテストで2位に大差をつけ、動画・静止画と4回連続世界NO.1評価を獲得。2020年の東京五輪・パラリンピックで選手やスタッフなど大会関係者が入場する際の本人確認にもこの技術が採用された。一方、商品画像認識システムは、いろいろな角度から撮影した商品の画像を事前にデータベースに登録しておき、その画像と商品が同一のものかどうかを瞬時に照合する技術だ。

「会計テーブル」に購入商品を置き、カメラで読み取った画像で商品を認識する

「会計テーブル」に購入商品を置き、カメラで読み取った画像で商品を認識する

導入に踏み切った理由