危機管理は「関係者全員」のために必要
哲学者ニーチェは「男が本当に好きなものは2つ。危険と遊びである。男が女を愛するのは、それがもっとも危険な遊びであるからだ」という名言を残しています。現在、不倫に対する世間の風当たりは非常に厳しいものがあります。週刊誌報道によって、著名人が活動自粛や失職に追い込まれる姿をたびたびみています。それでも「危険な遊び」に足を踏み入れる人が後を絶たないのは、不倫が禁断の果実であるからにほかなりません。
不倫のリスクは、著名人だけのものではありません。一般人にも大きなリスクがあります。別居・離婚トラブル、経済的損失、社会的信用の崩壊。最悪、事件に発展するケースもあります。甘い果実は、後で毒が効いてくるのです。不倫は最初から「別れという必然」を前提にした恋愛です。そして不倫の別れ際にはトラブルがつきものなのです。弁護士として、トラブルを未然に防ぎ、身を滅ぼさないための「危機管理術」について、著書『不倫の教科書』(イースト・プレス)にまとめました。
どうすれば穏便に事を収められるのか。どうすれば最悪の事態を回避できるのか。もちろん不倫を推奨するものではありません。しかし現実として不倫が進行中の場合、「危機管理術」を知ることは、関係者全員のために必要です。今回は著書のなかから、不倫トラブルを回避するための7カ条をご紹介します。不倫をトラブルに発展させない「危機管理」や「戦略」を知っているかどうかで、不倫の結末は大きく左右されることでしょう。