“リアルブラタモリ”人気急上昇 名物ガイドが教える「京都の凸凹」の魅力 (3/6ページ)

まいまい京都のツアーで嵐山を案内する梅林秀行さん(先頭)と参加者たち。出演している「ブラタモリ」効果もあり、人気が上昇している=京都市右京区
まいまい京都のツアーで嵐山を案内する梅林秀行さん(先頭)と参加者たち。出演している「ブラタモリ」効果もあり、人気が上昇している=京都市右京区【拡大】

  • まいまい京都のツアーで嵐山を案内し、岩の前で立ち止まって説明する梅林秀行さん(右)=京都市右京区
  • 「まいまい京都」でツアーガイドを務める梅林秀行さん

 梅林さんは昭和48年、名古屋市郊外に生まれた。自宅近くに古墳があり、発掘調査もよく目にしており、自然と古い時代に興味を持つようになった。

 小学5年の時には、お年玉の全額をはたいて「日本城郭古写真集成」という「図書館にしか置いていないような専門書」を購入。古墳や遺跡の探検が好きで、クラスメートを誘うこともあったが、「誰もついてきてくれなかった」という。

 早稲田大に入学し、考古学を学んだ。発掘調査や研究を重ね、学友や教授らと朝から晩まで話し込むなど「この時代に僕のベースができた」。一方、授業にはあまり出席しなかったため、卒業単位が取れない。「8年間勉強して疲れ切った」といい、一時、引きこもり状態になった。「いま振り返ると、休養が必要だったんだろうと思います」

 転機となったのは平成15年、名古屋市内の引きこもり支援団体に入ったこと。「支援を受けるつもりで入ったら、スタッフとして活動することになった」

 仕事を通じて元気を取り戻し、翌年京都へ。歴史好きにとってはあこがれの街。自転車に乗って、市内各地をまわった。

 サイン求められる人気ぶり

 そして22年、「ブラタモリ」を見て、何の気なしに「自分だったらこんな案内をする」といった案を短文投稿サイト「ツイッター」でつぶやいていたところ、「おもろいですねぇ! リアルブラタモリ、やりまへんか?」と、まいまい京都から声がかかった。

御土居の跡や、幻の城「伏見指月城」の遺構とみられる土地をめぐり…