このブームは同イベントの2011年グランプリ「くまモン」の成功に負うところが大きい。「くまモン」は2011年3月の九州新幹線の全線開業を機に誕生した熊本県の地域キャラクターで、肩書きは「熊本県営業部長兼しあわせ部長」。日本のみならず中国や韓国などでも商標登録をしており、熊本県内の企業や団体による農林水産品などへの利用を無償で許可している。だから熊本空港(愛称・阿蘇くまもと空港)の出発フロアの土産物店に置いてある菓子や特産品には、ほとんどすべてに「くまモン」のイラストが付いている。
「くまモン」の知名度アップとリンクして熊本への観光客が増え、地元のものを食べ、宿泊して特産品を買った。日本銀行熊本支店によれば、その経済効果は2011年11月から13年10月までの2年間で1244億円。1年間に換算すると約622億円で、2011年度の熊本県の県内総生産5兆6119億円の約1%以上を「くまモン」が担った計算だ。
その後も「くまモン」の経済効果は伸び続けているので寄与度はもっと上がっているだろう。同様に滋賀県彦根市の「ひこにゃん」、千葉県船橋市の「ふなっしー」なども全国区の人気を得て大きな経済効果を上げている。