高いお金が絡むこともあり、戒名をめぐるトラブルや不満は多い。遺族には遺族の言い分があり、寺側には寺側の言い分がある。双方の接点が見つかりそうな事例もあれば、すれ違いの事例もある。それぞれの言い分に耳を傾けると、戒名の持つ本来の意味や問題点が浮かび上がってくる。
◆トラブル1 「500万円の請求は高過ぎだ…」×「気を使って僧侶を多く呼んだのでは?」
【遺族の言い分】会社経営をしていた父の葬儀で、戒名料(布施)を500万円請求されました。呼んでもいないのにお坊さんは4人も来ました。高過ぎませんか? 亡くなって間もなくのことでドタバタしていて、納得がいかないものの言われた通りに払いました。最近、戒名はもっと安くてもつけてもらえることを知り、後悔しています。(東京都渋谷区の男性)
【寺の言い分】会社経営をされていたということで、葬儀が社葬の性格を持ったものとして行われたのかもしれません。