ディアジーンで分かるのは、胃や肺、食道や大腸など8種類のがんと、2型糖尿病や心筋梗塞、骨粗鬆(こつそしょう)症、筋肉の質など生活習慣病や体質の傾向。専用サイトから申し込むと数日で唾液採取キットが届く。遺伝子解読は国内の遺伝子検査専門会社が行い、約1カ月後、データを基にした結果が専用サイトに表示される。疾患に関係する遺伝子と、その遺伝子中に含まれる変位(遺伝子多型)による病気のかかりやすさ(遺伝的リスク)、日本人の発症頻度などを明記する。
遺伝子多型の違いによる罹患(りかん)リスクは、発症者と非発症者の遺伝子多型を比較して得られた研究知見。こうした調査研究を活用、他の人と比べたときの遺伝的リスクの高さを数値で示され、現時点で発症しているかを判定する検査ではない。費用は、がん関連で32、生活習慣病・体質関連は50の遺伝子を基に、がん8種解析で9800円、がんと生活習慣病の計27種解析なら2万9800円。
一度の遺伝子解析で複数のがんに関する遺伝子リスク情報を提供する消費者向けサービスはディアジーンが国内初。しかし、乳がんや卵巣がんなど、遺伝子の有無で発症率が変わる疾病は除外した。「例えば、家族性乳がんの場合、その遺伝子があるなら治療検討をせねばならず、医療診断と同じ意味」(岩崎部長)になるためという。