ほとんどの海の魚は、こうした問題に関する危険性を少しは有しているのですが、前述した大型の魚は海の食物連鎖の上位におり、ごく微量の水銀を含む小さな魚をたくさん食べて、水銀がどんどん体内にたまっていると考えられるからです。
問題の報告書は、米の生物多様性研究所(BRI)と、世界的な環境保護キャンペーン団体「ゼロ・マーキュリー・ワーキング・グループ(水銀ゼロ作業部会)」が12月4日に発表しました。
魚介類の水銀汚染の深刻化を食い止めるため、水銀の使用を制限する国際条約を策定しようと来月、国連主催でスイスのジュネーブで開催される「国連水銀条約協議」を前に発表されたこの報告書では、米国がこれまで安全と定めていた水銀消費量が安全ではないことが判明したため、この消費量を現在の4分の1に減らすための新たな国際基準が必要と主張。
こうした状況を鑑(かんが)み、水銀の平均含有量が多いカジキやクロマグロはメニューから除外し、それらよりは水銀の含有量が低いハタやビンナガマグロについては、食べるなら1カ月に1回に抑えるようにすべきだと呼びかけています。