今年の流行語候補、関係者らの本音 「モヤモヤする」「やっぱりか」…複雑な胸中明かす (4/4ページ)

“流行語大賞2016”の授賞式で「神ってる」顔をしてみせた広島の鈴木誠也
“流行語大賞2016”の授賞式で「神ってる」顔をしてみせた広島の鈴木誠也【拡大】

 販促や書店にはまだ特に営業強化等の連絡はしていません。著者のお二人とは、いまだにしつこく販促やPRを続けているので、逐一連絡を取っています。『ワンオペ育児』がノミネートされたときも、すぐに皆でメールで連絡を取り合い『やっぱり流行語になっちゃうのかな~』と一同苦笑していました。なお、東洋経済オンラインに11月25日公開予定で、「『ワンオペ育児』は流行語でおしまいではない」(仮)という記事を準備しています。著者のお二人と、ライフネット生命創業者・出口治明さんの鼎談です。流行語大賞に入ることを見越して、東洋経済オンラインさんに提案した企画です」

◆「インスタ蝿」でいいじゃないか

 年末の風物詩となった「新語・流行語大賞」だが、その言葉に関係した人はこのように、自分達の活動が社会に認知されたという感慨は持ちつつも、ネガティブな言葉のな場合は決してそれが流行することがめでたいことではない、という複雑な感情を抱いていることが読み解けた。また、「ノミネートされた、万歳!」と突如販促に熱心に勤しむことにも控え目な様子が今回の3者からは感じられた。「準備はしていますが……」といったところか。

 ちなみに今年は「インスタ映え」という言葉もノミネートされたが、43歳にしてナイトプールで「インスタ映え」を狙い、結果「ナイトプールは若者(特に女性)のもの」という結果になり打ちひしがれた経験を持つ前出・常見氏はネット用語の一つでもある「インスタ蝿」でいいじゃないかと述べた。

 その真意については「インスタ映えなんて、他人の視点を気にしていたらダメ。とことん、自己満足で自分が良いと思った画像を撒き散らす。空気なんて読まない。これがインスタ蝿の論理です(笑)」とのこと。ネット用語で言うところの「インスタ蝿」は「インスタ映えのために話題のスポットや食べ物に群がる人々」を揶揄する言葉だが、常見氏は別視点の解釈で自身を「インスタ蝿」と呼んでいる。さて、トップ10と大賞の発表は12月1日だ。