大相撲・田子ノ浦部屋の稀勢の里(30)=本名萩原寛、茨城県出身=の横綱昇進伝達式が25日、東京都内のホテルで開かれ、稀勢の里は口上で「謹んでお受けいたします。横綱の名に恥じぬよう精進いたします。本日はありがとうございます」と述べた。四字熟語は使わなかった。
日本相撲協会は大相撲春場所の番付編成会議と臨時理事会を開き、稀勢の里の横綱昇進を決定。使者の春日野理事(元関脇栃乃和歌)と高田川審判委員(元関脇安芸乃島)を派遣し、午前9時半ごろから伝達式が行われた。稀勢の里は、緊張した面持ちで式に臨み、口上ははっきりと大きな声で力強く述べた。
稀勢の里は22日に千秋楽を迎えた1月場所で、14勝1敗の成績を収め初優勝。これまでの安定感を高く評価され、23日に横綱審議委員会が全会一致で横綱に推薦していた。
横綱誕生は2014年の鶴竜以来3年ぶりで、日本出身力士としては、1998年の3代目若乃花以来19年ぶり。新入幕から所要73場所での昇進は昭和以降で最も遅い。