天皇、皇后両陛下は27日、東京都台東区の日本学士院会館で、優れた業績を修めた研究者に贈られる「日本学士院賞」の授賞式に臨席し、受賞者らに賞状が手渡されるのを拍手で祝福された。
今回で106回目となる受賞者は、細胞内の小胞体と呼ばれる小器官で壊れたタンパク質を修復する仕組みを解明し、恩賜賞も同時受賞した森和俊・京都大教授(57)や、理化学研究所のチームを率いて原子番号113番の新元素を発見した森田浩介・九州大教授(59)ら9人。
両陛下は授賞式に先立ち、受賞者から研究内容について話を聞かれた。森田氏は新元素の命名権を与えられ、日本に由来する「ニホニウム」と提案したことを説明。「若い学生が科学を勉強する気になれば」と伝えると、皇后さまは「よろしかったですね」と笑顔でねぎらわれた。