--STAP現象があることを前提としなければ容易に説明できないデータがあるとおっしゃるが、画像加工などはいくらでもできてしまうのではないか。すでに2つの不正を見逃した責任を認めているが、他データが信頼できるとする理由は何か
笹井氏「本日の配布資料に使った写真では、小保方氏が一人で解析できた実験結果は極力排除しました。実験の途中から投入することのできない細胞もあるし、撮影した画像などは、1コマ1コマ日付も入っており、これらをいじればすぐにわかってしまう」
《説明には専門用語が多く登場するだけでなく、独特の表現が混ざる。そのひとつが、「ある」「ない」などの断定的な言い方をめったにしないことだ。STAP細胞の存在の有無を知りたい記者らは、語気を強める》
--根拠が不十分なのではないか
「科学論理の立て方の問題になってしまうのだが、遺伝子解析をしたときに、STAP細胞が今まで知られている細胞でないことは事実です」
--博士論文と同じ写真が使われていることが発覚したときに「軽微な間違い」と報告した理由は?
「私は『軽微な間違い』という表現はしていません。写真の問題については、2月18日、まず電話で小保方さんから聞きました。博士論文に載せたものを投稿することが不正であるか、もしくは写真のデータ自体が間違っているかの2点の問題があります。確認をしたところ、博士論文は早稲田の内部的なもので、雑誌の投稿に使うことは問題はないとなり、不正流用ではないことが確認できたので、2月20日に調査委員長に報告しました。若山(照彦・山梨大教授)研究室時代の真正の写真もありました」