天皇陛下の「お気持ち」受け「引退させてあげて」 米NYタイムズ紙が社説

 
象徴としての務めについてのお気持ちを表明される天皇陛下=7日、皇居・御所応接室(宮内庁提供)

 米紙ニューヨーク・タイムズは9日、天皇陛下がビデオメッセージで生前退位への強い思いを示されたことを受けて、電子版に「天皇を引退させてあげて」と題する社説を掲載した。

 社説は、8日公開されたメッセージは憲法上の制約から遠回しな表現ではあったが、天皇が退位を望んでいることが明確になったと解説。82歳の高齢で健康に不安を抱える天皇が昨年だけでも270回の公務をこなしているとして「お休みになるのがふさわしい。日本国民はそれを妨げるべきではない」と主張した。

 社説は、天皇家が「2600年の歴史を有する地球上で最も古い君主」であり、世界の君主の中でも天皇は特別な存在だとも説明した。(共同)