イチロー3千安打、王会長やジーター氏も祝福「アメリカも認めざるを得ない金字塔」

 
ロッキーズ戦の7回、三塁打で米大リーグ通算3千安打を達成し、ナインの祝福を受けるマーリンズのイチロー(51)=デンバー(共同)

 【デンバー=上塚真由】大リーグ、マーリンズのイチロー外野手(42)=本名・鈴木一朗=が7日(日本時間8日)、デンバーでのロッキーズ戦で、七回の第4打席で右越え三塁打を放ち、史上30人目となる通算3千安打を達成した。「6番・中堅」で8試合ぶりに先発出場し、第1打席では空振り三振、第2打席で投ゴロ、第3打席は遊ゴロと凡退したが、第4打席で快挙をなしえた。第5打席は四球だった。2001年にアメリカに渡って以来、16シーズン目、42歳9カ月で大記録に到達した。

 イチローは七回1死走者なしの第4打席で相手2番手の左腕・ルーシンに対し、2-0からの3球目を思い切り引っ張り、打球はフェンスを直撃して三塁打となった。

 ■マーリンズ・イチロー外野手の話「達成した瞬間にチームメートやファンが喜んでくれた。僕にとって3千という数字より、僕が何かをすることで他人が喜んでくれることが何より大事だと再認識した。3千を打って思い出したのは、このきっかけをつくってくれた(元オリックスで2005年に死去した)仰木監督のこと」

 ■王貞治ソフトバンク球団会長の話「アメリカでも認めざるを得ない本当の意味での金字塔ですね。日本球界にとっても大変誇らしく輝かしい記録です。心技体、常に野球をするための準備ができている、そういう彼の生きざまそのものが野球界全体に影響している。イチロー君、いやイチローさん、気の済むまで野球をやってください」

 ■デレク・ジーター氏の話(ヤンキース時代の同僚で通算3465安打)「対戦する喜びと一緒にプレーする栄誉の両方を運良く経験できた。あらゆる意味で真のプロであり、選手として残す足跡の一つの節目にすぎないだろう」

 ■レンジャーズ・ダルビッシュの話「(フェンス直撃の)三塁打で、まだ遠くに打てるというのも見せているし、まだ速く走れるというのも1打席で全部見せているので、たぶん、イチローさんはそこを狙ったんだろうなと思った。あくまで通過点だろうし、3500安打を目指してやってほしい」

 ■松井秀喜氏の話「3千安打達成、おめでとうございます。これからも野球ファンを驚かせる活躍を続けてほしい。イチローさんならまた驚かせてくれると思う」

 ■マリナーズ・岩隈の話「三塁打で決めるってところが、素晴らしいというか格好いい。まだまだこれからたくさん打ってほしい。イチローさんと半年間、一緒にやれたことは僕にとっても財産。自分も大きな記録が残せるように努力していきたい」

 ■同・青木の話「何度も何度もいろんな記録を達成されているんで、コメントしようがないぐらい。いつも楽しみを与えてくれる。ファンのような感覚でイチローさんのことを見ている。毎日毎日、試合に入っていくまでの準備だとか、苦労を積み重ねてきての、偉大な数字だと思う」

 ■カブス傘下3Aアイオワ・川崎の話「イチローさんのすることにいまさらいちいち驚かないけど、日本であれだけ打っているわけだし、メジャーでの3千安打ってのはすごい記録。記録に残るっていうのは、選手からしたら一番うらやましいこと。誰だって新記録をつくりたくて毎日、努力している。記憶に残るよりも記録を残したいのが選手というもの」(共同)