ダイオウグソクムシ「No.5」死ぬ 国内初の脱皮事例確認できた個体

 
体の半分が脱皮した状態が続いていたダイオウグソクムシ「No.5」(手前)。1日に死んだことが確認された=3月4日、鳥羽水族館(同館提供)

 鳥羽水族館(三重県鳥羽市)は1日、同館で飼育され、長期間絶食しても生きられるなど謎の多い深海生物「ダイオウグソクムシ」の「No.5」が死んだと発表した。「No.5」は今年2月、国内で初めて脱皮が確認された個体で、話題になった。

 「No.5」はオスで、体長30センチ、体重1265グラム。メキシコ湾の深海で採集され、平成24年7月から同館で飼育されていた。

 同館によると、「No.5」は2月に体の後半部が脱皮。その後、前半部の脱皮も期待されたが変化はみられず、数日前から動きも鈍くなっていた。

 この日、解剖したが死因は不明。胃には液体以外に内容物はなく、24年12月以来、餌を食べていなかったという。