社会の共感を得られるストーリー
――SaaS業界の課題、これから起業を目指す人へのメッセージはありますか
諸岡CEO:
まず恐れずにピボット(方向転換)をするということです。事業の方向性を転換したとして、次にストーリーを語れるかどうか。私は食品製造業向けのバーティカルSaaSからノンデスクワーカー向けのホリゾンタルSaaSにピボットした際、ストーリーも中身も変えました。
ノンデスクワーカーの現場にITを導入したら、どのように変わるか。その変化は社会の人々にどれだけ共感されるか、そんなストーリーを思い描いていました。社会と合意形成を図れなければ、カミナシを必要だとは思ってもらえません。そうしないと成長もできませんし、自身が掲げたビジョンも実現できません。
社会の共感を得られるストーリーをどのように語れるのか、ということが重要だと思っています。
人口減の日本経済にとって生産性の向上は喫緊の課題。SaaSはその切り札となり得ます。【SaaS~変革のプレイヤー群像】では、勃興期にあるSaaS業界のスタートアップ企業を追い、日本経済の変革の可能性を探ります。アーカイブはこちら