パナ、介護向けに配車システム 利用者送迎、AI活用で効率化

パナソニックが提供を始める介護送迎支援システムの画面=大阪市
パナソニックが提供を始める介護送迎支援システムの画面=大阪市【拡大】

 パナソニックは、人工知能(AI)を使ってデイサービスなどの利用者の送迎を効率化する配車システムを開発し、6月から介護事業者向けに提供を始める。施設に通う高齢者らの情報を入力すると、それぞれの自宅を回って送り迎えするのに最適なルートや乗り合い者を選定してくれる。作業を効率化することで職員の負担を減らし、人手不足に対応する。

 パナソニックが新たに開発した配車システムは、高齢者らの住所や車いすの使用の有無、乗降にかかる時間、友人関係といった詳細な情報をもとに、その日の車の台数や席数に応じてAIが最適なルートを作成。カーナビゲーションの画面などに表示する。こうした送迎計画の作成にはベテランの施設職員でも1時間ほどかかることがあるが、システムを使えば10分程度に短縮できるという。

 事業者が支払うシステムの料金は、利用者が30人規模の施設で月1万2000円前後となる。システムと連動したカーナビの市場想定価格は16万2000円前後。2~3年以内に1000施設まで利用を拡大することを目指している。