日産が新たに30車種3万8千台追加リコール 無資格検査発覚後の全生産分対象

東京モーターショーの日産ブース発表会冒頭、謝罪するダニエレ・スキラッチ日産副社長=25日午前、東京都江東区(宮川浩和撮影)
東京モーターショーの日産ブース発表会冒頭、謝罪するダニエレ・スキラッチ日産副社長=25日午前、東京都江東区(宮川浩和撮影)【拡大】

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 日産自動車は25日、国の規定に反する新車の無資格検査を9月の発覚後も継続していた問題で、30車種3万8650台を追加リコール(回収・無償修理)すると国土交通省に届け出た。当初は販売済みの約4千台としていたが、問題発覚後の全生産分に対象を拡大し、工場在庫も含めた。

 対象車種はノートやセレナなどのほか、他社ブランドでの受託生産分も含む。検査体制を是正したとしていた9月20日から出荷を停止した10月18日までに生産・検査した車両で、約1万600台は新車登録済み。在庫は約2万8千台で、2月10日以降に生産された。

 今回のリコールでは、無資格検査をめぐって10月6日に届け出た計約116万台と同様に、販売店に併設した整備工場で車検相当の点検・検査を行う。在庫分は出荷再開後、販売のタイミングに合わせて実施する。

 日産は問題発覚後も、新車製造の最終工程「完成検査」の一部工程を別の検査ラインで実施するなど、完成車の国内全6工場のうち4工場で無資格検査員が完成検査に関与。19日の会見で、2週間程度で生産体制を見直し、国交省の立ち入り検査後に国内向け出荷を再開するとしていた。