「いきなり!ステーキ」強気の店舗倍増、一気に全国展開 社長「来年200店増」 (3/3ページ)

牛肉の塊を客の目の前で切り分け、焼くのが「いきなり!ステーキ」のスタイルだ
牛肉の塊を客の目の前で切り分け、焼くのが「いきなり!ステーキ」のスタイルだ【拡大】

  • 今年2月、米ニューヨークに開店した「いきなり!ステーキ」の店内(共同)

 「まだ『いきなり』業態がなかった5年前は、コラボを申し込んでもつれないあしらいだったが…」。古参幹部の一人は、感慨深げにふり返る。今でこそ絶好調のPFSだが、07年にペッパーランチの大阪市内の委託店で起きた不祥事や、09年の食中毒発生で客足が遠のき、倒産の危機にまで陥った。

 だが今や、いきなり!ステーキは「コラボしたいチェーンのナンバーワン」(食品メーカー関係者)とまでいわれる。

 大手コンビニエンスストアのミニストップは昨年12月、「いきなり」監修のステーキ弁当など5商品を期間限定で発売。冷凍食品の「ビーフガーリックピラフ」を今年3月発売した日本水産は、スーパーなどの引き合いが殺到して生産態勢の増強を迫られた。

 この秋以降はスナック菓子とのコラボも相次ぐ。いきなり!ステーキとのコラボ商品を今月上旬から順次発売することになったジャパンフリトレーの岩崎直哉社長は「いきなり!ステーキの店舗拡大と歩調を合わせ、スナックのヒットにもつなげたい」と期待を込める。(山沢義徳)

 ■ペッパーフードサービスの主な出来事

 1985年10月 有限会社くに(現ペッパーフードサービス)を設立

 1994年 7月 神奈川県鎌倉市にペッパーランチのフランチャイズチェーン店舗第1号店を開店

 2001年 4月 日本フランチャイズチェーン協会正会員に加盟

 2006年 9月 東京証券取引所マザーズに株式上場

 2012年 2月 ペッパーランチ海外100店舗達成

 2013年12月 銀座に「いきなり!ステーキ」を開店

 2015年 3月 07年12月期以来、8期ぶりの復配

 2016年 8月 いきなりステーキ100号店達成