“ジリ貧”にあえぐブライダル業界でなぜか売上げ絶好調の会社がある。「超都市型婚」を武器に、他社に先駆け「オフィスビルの中」に結婚式場を展開するエスクリだ。2016年度の4-12月期決算も増収増益。絶好調に見えるが「もう『ゼクシィ』だけに頼れない」と、結婚情報誌に依存しない集客戦略に頭を悩ます。新たな試みとして手掛けるのは今話題のディズニー映画「美女と野獣」とのタイアップ。“結婚適齢期”ど真ん中の記者が、プリンセスさながらのドレスを試着し、花嫁の疑似体験をしてみた。
普通のビルの中に豪華チャペル 「超都市型婚」ってなに?
東京駅から徒歩5分。ビジネスマンが行き交う京橋に駅直近のオフィスビルがある。見た目はいたって普通、エレベーターで指定フロアに着いても変わった様子はない。だが重々しい扉を開けてみると、なんと吹き抜けの豪華チャペルの結婚式場が広がっていた。隣室には披露宴会場まで収まる。駅に近いアクセスの良さや高層ビルからの眺望が評判を呼び、現在は一年先まで予約が埋まる人気ぶりだ。
エスクリの最大の売りはなんといっても「超都市型婚」。03年の創業当初から都市部での挙式に目をつけ、他社に先駆け「オフィスビルの中」に式場施設を出店してきた。新横浜、名古屋、大阪など巨大ターミナル駅を中心にビルインタイプの式場運営を手掛ける。