M&A加速でグループ急成長 ライザップが見せる「他に類を見ないマーケティング力」 (4/4ページ)

 一方で、アパレル事業は、今までRIZAPグループが展開してきている事業ほど高粗利商品ではありません。その点から見ても、自社にメディアを保有することで、今まで培ったマーケティング力を活かし、広告宣伝費を抑えながら事業成長をさせる必要があったのだと思われます。そのような観点から見ても、今回のぱどの買収によってメディアを内製化、強化できたことは、RIZAPグループにとっては非常に意味があったと考えられます。

 最後にRIZAPグループがこの先どこに向かっているのかを見ていきたいと思います。

 中期経営計画「COMMIT2020」の中で、2021年3月期に連結売上高3000億円、連結営業利益350億円を達成させると宣言しています。2016年12月のIR説明会の中では、2017年3月期の連結売上高1000億円、連結営業利益100億円の目標が達成見込みであると、発表しております。これが実現すれば、対前年比売上高で180.3%、営業利益で200.3%となる見通しです。

 「COMMIT2020」を実現していくために、今後も積極的なM&Aをしていくと発表しています。

 「結果にコミットする」RIZAPグループが「COMMIT2020」もしっかりとコミットできるのか、そして、「自己投資産業で世界No.1ブランドをつくる」ということが実現できるのか。今後のRIZAPグループのM&Aから目が離せません。

 (インクグロウ株式会社取締役 中小企業診断士 照井久雄=文)(PRESIDENT Online)