電機連合には現在、168の労組が加盟し、組合員数は約56万人。傘下の労組は横並びで賃金水準を底上げするベースアップ要求などについて経営側と統一交渉を進める。
交渉を主導する立場の大手電機メーカー労組の一角の東芝の離脱などで、電機連合の存在意義が問われかねない事態に、野中孝泰中央執行委員長は「他産業への波及効果もあるので、苦しくても統一闘争を守り育てる」と厳しい表情だ。企業業績もばらつきが目立つほか、トランプ米大統領の保護主義的な政策などで経営に不確実性が高まっているだけに、労使交渉は難航が予想される。
一方、三菱電機では若手社員に違法な残業をさせていたことが発覚。今春闘では長時間労働の是正や同一労働同一賃金などの働き方改革も賃上げに並ぶ主要な焦点になる。