電機業界の2017年春闘は、経営再建中のシャープの労働組合が、電機メーカーの各労組でつくる電機連合の「統一闘争」から離脱すると26日表明した。巨額損失が発生する東芝も2年連続で離脱する見通しで、出だしから足並みが乱れている。前回春闘より業績が悪化している企業も多く、試練の賃上げ交渉になりそうだ。
シャープの離脱は経営危機に陥って以降、5年連続。昨年8月に台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入り、業績は回復しつつあるが、再建を優先し、賃上げ要求を見送る。
不正会計問題で経営危機に陥り、昨年の春闘で統一闘争から初めて離脱した東芝も、米原発事業で巨額損失を計上する見通しとなったことから、電機連合の統一要求に歩調を合わせるのが困難な情勢だ。