無料通話アプリを提供するLINEが25日発表した2016年12月期連結決算は、最終損益が75億円の黒字となった。米マイクロソフトから買収したラジオ型音楽配信サービス事業の減損損失の影響で75億円の赤字となった前期から、2年ぶりの黒字転換となる。昨夏の株式公開後初の通期決算で黒字化を果たした出沢剛社長は「次の挑戦への準備が整った。より大きな成長をしていきたい」と話した。
売上高は広告事業が牽引(けんいん)し、前期比16.9%増の1407億円。営業利益は約10.2倍の198億円だった。
16年10~12月期の売上高の内訳をみると、広告が42%、ゲームなどのコンテンツが29%、対話の間に挟むイラスト「スタンプ」などのコミュニケーションが19%など。広告が伸び、1年前は稼ぎ頭だったコンテンツと入れ替わった。成長鈍化が指摘されるゲームについて出沢社長は「ヒット作のナンバリングタイトル(続編)も検討したい」と、てこ入れする考えを示した。