任天堂が26日発表した2016年9月中間連結決算は、営業損益が59億円の赤字(前年同期は89億円の黒字)に転落した。据え置き型ゲーム機の販売減に加え、円高で海外での収入が目減りしたことが響いた。中間期の営業赤字は2年ぶり。売上高も33.0%減の1368億円となり、01年3月期に連結決算の公表を開始して以降、最低の水準となった。
最終利益は前年同期の約3.3倍の382億円。世界的な大ヒットとなったスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」が営業外収益で貢献したほか、米大リーグ、マリナーズの運営会社の株式売却益を627億円計上したことも寄与した。
ポケモンGOは関連会社のポケモン(東京)と米ナイアンティックが開発した。任天堂は関連会社ポケモンなどに関し、出資比率に応じた投資利益120億円を計上。その多くがポケモンGOによるものだという。
17年3月期の業績予想は、売上高を5000億円から4700億円、営業利益を450億円から300億円にそれぞれ下方修正した。最終利益予想は350億円から500億円に引き上げた。任天堂は業績回復に向け、スマホ向けゲームを強化する方針で、12月に「スーパーマリオラン」の配信を開始する。