IoTで高血圧遠隔診療サービス ポート、年内に提供開始 (2/2ページ)

IoTを用いた遠隔診療プラットフォームサービスによる血圧測定。患者の負担軽減と医療費の節約が期待されている
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 遠隔診療の利点について東京女子医大の市原淳弘教授は「通院や診察の待ち時間が不要になることで患者の仕事の効率や生活の質が向上する。また運動などに多くの時間をかけられるようになることで、これまで以上に健康増進を図れるだろう」と予測している。

 今回の実験に先立ち、ポートは6月から宮崎県日南市と連携し、無医地区で主に高齢者向けに地方型遠隔診療の検証を進めている。現在は高血圧のみが対象だが、糖尿病など生活習慣病への適用も検討していく。

 ポートは15年11月に、医師の診療から薬の処方、受け取りまでを可能とする国内初の遠隔診療プラットフォームサービス「ポートメディカル」の初期モデルを開発した。ポートの春日博文最高経営責任者(CEO)は「医療問題をテクノロジーで解決することで社会貢献したい」と話している。

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【会社概要】ポート

 ▽本社=東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産グランドタワー12階

 ▽設立=2011年4月

 ▽資本金=3億6901万円

 ▽従業員=130人

 ▽事業内容=インターネットメディア、人材採用支援、遠隔診療