「ついにここまで…」シーテックで垣間見た家電の未来 日本メーカーに勝機あるか (3/3ページ)

2016.10.15 16:10

  • シャープが発売する、自宅の家電を音声で操作できるようにする機器「ホームアシスタント」=3日、千葉市
  • 4日、開幕した「CEATEC JAPAN2016」=千葉・幕張メッセ(寺河内美奈撮影)

話しかけて家電を操作するロボット

 同じラクラク家電操作でも、パナが触れるだけならシャープは話しかけるという手法を採用した。同社はシーテック開幕前日の3日、ロボットの「ホームアシスタント」を発表している。

 どういうロボットか。例えば、エアコンの温度変更のシーン。ユーザーは自然に会話するように、「暑いからちょっと温度を下げて」などと話しかける。その音声がネット回線を通じてクラウド(ネット上のサーバー)に転送され、AIが指示の意味を認識。ホームアシスタントはリモコンと同じ赤外線通信によってエアコン側にその指示を伝えて操作するのだ。

 準備としてあらかじめホームアシスタントに家電のリモコン情報をセットしておくだけでよく、シャープに限らず他社製品にも対応するのがミソ。同社は来年前半にも発売する計画という。

 IoTなどを活用した家電操作の分野は、グーグルなど米シリコンバレーのIT大手も手がける旬の市場だ。挑む形の日の丸メーカーに勝機はあるのか。熱い戦いになることは間違いない。

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