もんじゅ、廃炉前提に見直し 大手電力、核燃サイクル維持へ新たな重責 (2/3ページ)

原子力関係閣僚会議に臨む(左から)世耕弘成経産相、菅義偉官房長官、松野博一文科相ら=21日午後、首相官邸
原子力関係閣僚会議に臨む(左から)世耕弘成経産相、菅義偉官房長官、松野博一文科相ら=21日午後、首相官邸【拡大】

 大手電力は原発停止で代替する火力発電の燃料費負担が膨らみ、業績が悪化。電力小売りの全面自由化で異業種との競争も激化している。コスト削減などの経営合理化も限界に近い。

 電力業界では、もんじゅの廃炉方針に伴う高速炉計画の転換で『政府などがプルサーマル発電の拡大を後押ししてくれるのではないか』との観測も浮上する。

 だが、MOX燃料は通常のウラン燃料より高価で、大幅な収益拡大にはつながりにくいとされる。安全や電力の安定供給に加え、核燃料サイクルの維持という“義務”が加わり、大手電力の担う重責はさらに大きくなりそうだ。(佐藤克史)

プルサーマル発電の状況