日本電産「買わなあかん、と思っていた」 米エマソン3事業を1230億円買収 (1/2ページ)

米エマソン・エレクトリックのモーター事業の買収について説明する日本電産の永守重信会長兼社長(右)と日本電産モータのケイ・パン最高経営責任者(CEO)=2日、東京都千代田区
米エマソン・エレクトリックのモーター事業の買収について説明する日本電産の永守重信会長兼社長(右)と日本電産モータのケイ・パン最高経営責任者(CEO)=2日、東京都千代田区【拡大】

 日本電産は2日、米国の電機大手エマソン・エレクトリックからモーター、ドライブ事業と発電機事業を総額12億ドル(約1230億円)で買収することで合意したと発表した。2日(米国時間)に売買契約を締結した。同社は産業用モーターやドライブ、発電機分野でM&A(企業の合併・買収)を軸に事業拡大を図ってきたが、今回の買収で同分野の競争力をさらに強化。2020年度連結売上高2兆円(16年3月期は1兆1782億円)の新中期戦略目標達成に弾みをつけたい考えだ。

 日本電産の永守重信会長兼社長は2日、都内で会見し、「(今回の買収で)世界のマーケット、各製品のパズルが埋まり、規模の拡大を図っていく。当社にとって過去最大の買収額だが、高収益化を図り、世界で戦える」と意義を強調した。

 買収のタイミングについては「こういう時期に、こういう会社を買わなあかん、と思っていた。がまんのしどころだったが、幸い買収できた」と述べた。永守会長は、現在の為替水準などを踏まえ、適正価格での買収時期を待っていたという。

買収するのはエマソンの産業用モーター、ドライブ、発電機の3事業で…