【ビジネスのつぼ】
イオングループの中堅コンビニエンスストア、ミニストップで1995年の発売から22年間順調に販売数を伸ばし、夏の定番として人気商品となっているのが、フィリピン発祥のデザートをアレンジした独自のコールドスイーツ「ハロハロ」だ。発売当初から続いているラムネ味など洋風のものが中心だが、2015年5月に投入した和風の新商品「ハロハロ黒蜜きなこ」が1シーズンのシリーズ最高の販売数を達成した。今年も4月下旬から販売を始め、好調な滑り出しを見せている。同社はソフトクリームなども含むコールドスイーツ全体で、16年度は前年度比約2割増の7000万食を目指しているが、その牽引(けんいん)役を務めることになりそうだ。
◆30~40代女性ターゲット
「新しい和風のハロハロを作れないか」。12年3月にハロハロの開発を担当するファストフード商品本部スイーツ商品部ファストフードスイーツチーム(現・第1商品本部インストア商品開発部インストアスイーツチーム)に異動してきた頭川里映さんは着任早々、会社としての方針を聞かされた。
和風のハロハロには、03年から販売されている「宇治金時」味があった。だが、シニア層に一定のファンがいるものの売り上げはそれほど大きくはなかった。
一方で、ハロハロの定番のラムネ味などは10~20代前半の若い男女には人気があるが、30~40代の女性への浸透に課題があったためだ。