【群馬発 輝く】マルキンアド 社員のボーナス査定にユニーク手法 (1/4ページ)

2016.3.24 05:00

社内の「カフェ」で談笑する社員。部署の垣根を越えたコミュニケーションは重要な評価指標だ=群馬県富岡市

社内の「カフェ」で談笑する社員。部署の垣根を越えたコミュニケーションは重要な評価指標だ=群馬県富岡市【拡大】

  • 端末に向かう社員。印刷機を手放し、企画・デザイン力に磨きをかける

 □広告デザイン制作のマルキンアド

 世界遺産の富岡製糸場(群馬県富岡市)から北へ車で約10分。広告デザインを手掛ける企業があるとは思いもよらない山の中に「マルキンアド」はオフィスを構えている。顧客の約7割が都内の企業であるにもかかわらず、アクセスがいいとはいえない山中の創業地にこだわりを持つ。営業にはノルマを課さず、型破りな経営スタイルが特徴の同社は、社員のボーナス査定制度にもユニークな手法を取り入れている。

 ◆通信簿で点数評価

 マルキンアドのボーナス査定制度は「ミケランジェロ」といい、「万能人」と呼ばれたイタリアの芸術家、ミケランジェロにちなんで名付けられた。

 ボーナスを査定するのは社員全員で、一人一人がそれぞれの社員に通信簿をつけていく。

 評価項目は、(1)基本(2)積極性(3)コミュニケーション(4)能力(5)成果-の5つで、各8点の40点満点。

 社員1人に他の全員がつけた点数の平均値が個人の獲得点数になり、この点数がボーナスの支給額に直結する。

 計算方法はシンプルで、各人の獲得点数の和を分母、個人の獲得点数を分子として算出した割合に、会社としての支給総額を掛ける(支給額=支給総額×獲得点数/各人の獲得点数の和)。

 各項目にはさらに5つの設問が用意されているが、内容は役職、年齢、性別に関係なく共通で、上司、同僚、部下それぞれから査定を受けるため、「上司にだけいい顔をしても駄目」(山田勝博社長)だという。

 例えば評価項目の一つ、「基本」の中には「いつも笑顔で、機嫌良くしていた」(1点)といった設問があり、「コミュニケーション」の中には「担当部署を超えて、自分から世間話ができた」(2点)といった項目もある。どれだけ仕事で成果を上げたとしても、日ごろの態度や振る舞いが良くなければ、高得点にはつながらないようだ。

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