【群馬発 輝く】マルキンアド 社員のボーナス査定にユニーク手法 (3/4ページ)

2016.3.24 05:00

社内の「カフェ」で談笑する社員。部署の垣根を越えたコミュニケーションは重要な評価指標だ=群馬県富岡市

社内の「カフェ」で談笑する社員。部署の垣根を越えたコミュニケーションは重要な評価指標だ=群馬県富岡市【拡大】

  • 端末に向かう社員。印刷機を手放し、企画・デザイン力に磨きをかける

 ≪インタビュー≫

 □山田勝博社長

 ■公平で分かりやすい制度に

 --「ミケランジェロ」を導入しようと思ったきっかけは

 「中小企業のボーナス査定はたいていの場合、経営者の独断に基づいて行われている。誰にとっても公平で、自分のボーナスがどういう基準で支給されているかが分かりやすい制度を作りたいという思いがあった」

 --既に3回実施したというがどんな感触だったか

 「驚くことに、社員全員がつけた評価と、私が事前に考えていた評価にはほとんど差がない。キャリアが長い人には長いだけの点数がついている。この制度は従業員50人ぐらいが限界かもしれないが、『社員はお互いのことをよくみているんだ』と実感した」

 --「ハッピーアワー」「ハッピーランチ」もユニークな取り組みだが、狙いは

 「弊社の創業は1973年で、もともとは印刷会社だった。かつては従業員が5、6人という時代もあったが、そのときは夜遅くまで一緒に仕事をして、終わったらみんなでファミレスに行くといった具合に、自然とコミュニケーションが取れていた。今の職場では、デザイナーなどはどうしてもパソコンに向き合う時間が長くなってしまうが、部署を越えてコミュニケーションができる仕組みを作りたかった」

 --顧客の大半が都内ということだが、不便はないか

 「デザイン部だけ1度、高崎市(群馬県)に出したことがあるが、結局元に戻した。今やネットの時代で、場所は関係ない」

 --今後の目標は

 「目標は特にない。目標を設定すれば、それだけ人間が小さくなってしまう。うちの会社は営業にもノルマを設定していないが、ノルマなんか設定しなくても、社員はみんな頑張っている。当たり前のことを当たり前にやることが大切だ」

                   ◇

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