マイナス金利による利回り低下で、銀行預金にかわって、百貨店にお金を積み立てると商品券などがもらえる「友の会」の入会者が急増している。日本百貨店協会の井出陽一郎専務理事は19日の記者会見で、百貨店各社への問い合わせが急増したことを明らかにした。「友の会」の積み立ては、金利換算で年8%以上に相当する場合もあり、消費者の“資産運用”の新たな選択肢となっている。
大丸松坂屋百貨店では、友の会に関する問い合わせが1~18日の累計で前年同期比5倍に急増した。新規入会者数も2倍となった。また、高島屋では月3万~5万円の高額な積み立てコースに人気が集まる。3万円コースは1~17日の累計で前年同期比4倍、5万円コースは同1.9倍の入会があった。このほか京王百貨店でも「今まで少なかった男性からの問い合わせが増えている」という。
友の会は、毎月3千~5万円を一定期間積み立てると、合計金額以上の商品券や買い物カードが受け取れる仕組み。例えば積立期間12カ月の場合、満期時に13カ月分の積立金に相当する金券を受け取れるという。