日銀内で金利政策効果で意見割れる 黒田総裁vs石田審議委員

2016.2.18 21:16

会見する石田浩二・日本銀行政策委員会審議委員=18日午後、福岡市博多区(中村雅和撮影)

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 日銀の黒田東彦総裁と石田浩二審議委員は18日、マイナス金利政策の導入効果について、それぞれ異なる見解を示した。

 黒田総裁は参院財政金融委員会に出席し、「消費や投資にプラスの影響を与える」と強調した上で、個人向け預金金利がマイナスになることを否定した。マイナス金利を導入している欧州では住宅ローンの金利を引き上げる動きがあるが、「日本では引き上げは起きない」と述べた。

 石田審議委員は、福岡市内で開いた金融経済懇談会後の記者会見で「もともと金利は低かった。導入しても設備投資の増加にはつながらないと考えた」と述べた。ただ、効果そのものについては「始まったのは16日なので、まだ結果を言うには早い」と明言を避けた。

 マイナス金利導入の「副作用」として金融機関の収益悪化が懸念されていることについては、「大きな影響は出ない」(黒田総裁)、「金融システムは安定性が高く懸念はない」(石田審議委員)と意見が一致した。

 先月29日の金融政策決定会合で、採決結果が5対4と分かれ、黒田総裁らが賛成し、石田委員らは反対した。

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