力を入れているのが日本企業ならではのクオリティーだ。今年3月、バルセロナで開催された世界最大規模のモバイル事業の見本市に参加した増田社長は、アフリカや中国などの新興国市場だけでなく米国の人からも「日本製のスマホなら買うよ。品質がいいからね」という声を聞き日本製=高品質という高い評価を再確認した。
そこで7月、生産現場が国内になくても良いものを作れるというスローガン「メード・バイ・ジャパン」を新たに掲げた。中国の工場に国内大手電機メーカーのOBを品質管理担当として送り、工場の清掃からはんだ付けの方法まで指導して製品の質の向上させてきた自信のあらわれだ。東南アジアなど海外31カ国からも日本メーカーの信頼性が評価され引き合いが来ているという。
通信品質においてもNTTドコモから回線を直接借りる方式を採用し最高水準のサービスを提供すると宣言している。さらにSIMフリースマホに詳しくない人をフォローするため全国の主要なヨドバシカメラに専用コーナーを設け、独自店舗を出店することも計画する。
MVNOの中には安価だが性能の低い海外製スマホ、遅い回線、不十分なサポート体制といった低品質サービスを組み合わせて安さを演出するものもあるとされる。端末、通信、サポートのすべてを充実させ「日本一のSIMフリーキャリアを目指す」(増田社長)FREETELは業界に新風を吹き込んでいる。