【企業スポーツと経営】パナソニック(下)事業に貢献 新たな付加価値創出 (2/3ページ)

2014.11.20 05:00

企業スポーツ推進担当の福井靖知・パナソニック役員=大阪府門真市

企業スポーツ推進担当の福井靖知・パナソニック役員=大阪府門真市【拡大】

  • 都市対抗野球の始球式に臨む津賀一宏・パナソニック社長=7月、東京ドーム

 --企業スポーツを3つに集約した。野球が五輪に復活すれば3つとも五輪種目になる

 「多面的な視点で選択と集中をした結果だが、その効果が出ていて、それぞれチームは強い。企業スポーツでは7つの大きな大会を評価基準にしている。野球は都市対抗と日本選手権。ラグビーはトップリーグと日本選手権、男子バレーボールが黒鷲旗と天皇杯とV・プレミアリーグだ。2013~14年シーズンではこの7つのうち4つを制覇した。これは過去にないこと。結果的に良い3種目を残すことができた。東京五輪を見据えれば、スポンサーおよびチームとしても大きなチャンスだ」

 ◆ストイックに物事深堀り

 --津賀一宏社長が野球の公式戦の始球式に参加するなど、経営陣の思い入れは強い

 「彼らの真面目な姿を見ていると感動する。各チームの選手は高いスキルを持っている。ストイックに物事を深堀りする能力があるし、逆境に強い。勝つためのチームワークの本質を理解している。ビジネスの上でも基礎となるスキルだ。そのようなスキルを持った選手が職場に受け入れられていけば、恐らくパナソニックのさまざまな事業をさらに発展させることができるに違いない」

 --スポーツが経営に貢献する役割は大きい

 「試合で観客席に座り、社員みんなで『頑張れ』と応援している一体感は仕事では味わえない。酒も飲まずにあれだけ盛り上がることはまずない。経営幹部が『一体感』と100回言うよりも、試合を通じて観客席とグラウンドが一つになる一体感ははるかに価値がある。企業顧客との会話では『ラグビー部が優勝しましたね』などと言われて始まることが多い。スポーツは話題の提供になり、勝ち続ければさらに会話が弾む。話題の入り口があるだけでもだいぶ商売は違ってくる」

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