三菱地所レジデンスなどは6日、東京・西新宿に国内初となる60階建ての超高層マンションを建設し、来年1月下旬から販売を開始すると発表した。価格は未定だが、高層階に入る150平方メートルの最高級の住居は3億5千万円台になるとみられる。完成は平成29年7月。バブル期に飛ぶように売れた“億ション”が再び活況を呈している。
超高層マンションが建設されるのは、JR新宿駅から西約1・2キロメートルにある木造住宅の密集地。大地震による火災などの際に延焼の危険性が高いことから、都が建て替えを支援する「不燃化特区」に選び、再開発が進んでいる。
再開発の中心となる超高層マンション「ザ・パークハウス 西新宿タワー60」は国内最高層となる地上60階建て。高さも208・97メートルと国内トップクラスで、上層階からは富士山が見渡せる。総戸数は954戸で、間取りはワンルームからペントハウスと呼ばれる最上階の豪華仕様の住居までさまざま。地域の防災拠点としても活用する。
都心部ではこのところ、タワー型超高層の億ションの売り上げが好調だ。「円安で不動産に割安感が出ている」(同社の小野真路社長)こともあり、外国人投資家が活発に取り引きしているほか、富裕層の相続税対策としても人気を集めている。