「メード・イン・ジャパン」前面に
免税商品の対象拡大を控え、流通各社も準備を急ぐ。小田急百貨店新宿店や西武池袋本店は、売り上げの拡大が最も見込まれる化粧品の免税手続きをスムーズに行うため、訪日外国人向けの免税カウンターを化粧品売り場に移設。三越伊勢丹は地方の5店にも免税カウンターを新設するなど、首都圏以外でも対応策を進めている。
大和証券の広住勝朗シニアアナリストは「化粧品が免税対象商品となることで、これまで中国向けは卸販売だけだったファンケルなどのメーカーが、相対的に大きなインパクトを得る可能性がある」と予測する。
その上で「おむつなどのように、中国で売られている製品のパッケージに日本語が表記されている例もあり、『メード・イン・ジャパン』であることは重要なファクターになる」と指摘し、ブランドへの信頼感や安心感の高さでは外国人にも定評があることから、日本製を前面に押し出した拡販戦略が必要だと提言している。(兼松康)