【株主総会本格化】企業統治「投資家の目厳しい」　三井住友信託銀行・植木利幸常務執行役員

　企業から株主名簿の管理などの業務を受託する証券代行業者の立場から、三井住友信託銀行の植木利幸常務執行役員に株主総会の動向を聞いた。

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　－－顧客企業の関心は

　「少額投資非課税制度（ＮＩＳＡ）導入で個人投資家の裾野が広がる中、個人株主を増やしたいという意向が高まっており、株主優待を新たに採用する企業が倍増している」

　－－社外取締役の導入も進んでいる

　「企業統治（コーポレートガバナンス）は個人株主と並ぶ今年の株主総会の重要テーマだ。ただ、投資家の目は厳しくなり、単に社外取締役を導入すればよいという話ではない。総会では、候補者が企業と利害関係を持たないという意味での独立性や、候補者の適性も問われる」

　－－責任ある投資行動を機関投資家に求めるスチュワードシップ・コードが注目されている

　「企業の中長期的な成長のため、企業と投資家が建設的な関係を継続できることが大事だ。世界中のさまざまな投資家と築いてきたパイプを活用して、そうした企業と投資家の関係づくりを支えるのも当行の役割だと考えている」