日傘は以前は刺繍(ししゅう)などのデザインが入った綿素材が中心だったが、猛暑となる日が近年増えたこともあり、今では遮光性の高いポリエステルが9割を占める。その中でもサマーシールドの高機能性は際立っており、東レは「ベビーカーのルーフや帽子、ゴルフ傘などにも展開していく」(担当者)と、新素材の用途拡大に意気込む。
帝人は今年2月、遮光性や遮熱性に加えて軽さも併せ持つ素材「フワクール」を開発。従来の半分の細さの極細ポリエステル繊維を採用し、傘地で20%の軽量化に成功した。洋傘メーカーのムーンバット(京都市)と共同で立ち上げた機能傘ブランド「サニーウインク」の第1弾として商品化した。
「遮光や遮熱が当たり前の機能となる中で、消費者が求める軽さや携帯性という付加価値にこだわった」(ムーンバットの鈴木康史・洋傘事業部長)