帝人は31日、鈴木純常務執行役員(55)が4月1日付で新社長に昇格する人事を発表した。大八木成男社長(66)は代表権のない会長に就く。経営体制の若返りを図り、構造改革を進める狙いだ。
社外有識者などで構成し、社長の後継人事や報酬などを助言する「アドバイザリー・ボード」が昨年12月に全員一致で鈴木氏を次期社長に推薦していた。
同日の記者会見で、大八木社長は、鈴木氏について「多数の人を引きつける魅力があり、海外経験も豊富。強靭(きょうじん)な精神力でこの会社を力強く引っ張っていける」と評価。鈴木氏は、「帝人の1万7000人の社員や多くの関係者に対する責を担う。身震いの覚悟で臨む」と抱負を話した。
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【プロフィル】鈴木純氏
すずき・じゅん 東大理学部修士課程修了。昭和58年帝人入社。帝人ファーマの医薬医療企画部長などを経て、平成25年4月から現職。高機能繊維・複合材料事業グループ長を務め、東邦テナックス社長も兼務。東京都出身。