帝人は18日、高機能繊維のパラ系アラミド繊維「トワロン」を使った新たな複合材料を開発したと発表した。
新複合材料は、トワロンを樹脂に浸し、縦と横で方向を変えて2枚重ねた上、さらに摩耗に強くなるように熱可塑性フィルムで両側から挟んだ。従来の複合材料は4枚重ねで使用するものもあったが、それに比べて少ない積層で高い防弾性能を発揮するという。
この複合材料を他の加工品と組み合わせることで、性能とコストのバランスを考えた製品をさまざまな防衛関連に提案できるという。
帝人は9月中間連結決算で、アラミド繊維を含む高機能繊維・複合材料部門が業績改善を牽引(けんいん)した。今回の新しいアラミド繊維複合材料で防弾チョッキ向けの用途などを拡充、世界の需要を取り込む方針だ。
この複合材料は19日からフランス・パリで開かれる防衛・安全関連の見本市で紹介される。