この構造物は、吹きさらしの燃料プールに沈んだ約1500本の使用済み燃料をクレーンで取り出すための“足場”だ。3メートル角の巨大鉄骨の総量は計4000トン。担当者によると「東京タワーの鉄骨とほぼ同じ量」という。
昨年11月から燃料を取り出し、1月6日現在で132本の取り出しが完了。年内に全燃料の取り出しを完了する。
4号機の北側に隣接する3号機の原子炉は爆発が大きく、周辺のエリアは構内で最も放射線量が高い。15日、バスが3号機の脇に進んだとき、「毎時300、500…。今630マイクロシーベルトに達しました」と東電の担当者が手元の線量計を読み上げた。
外はさらに高線量のため、発電所の構内ではバスから一歩も降りることはできなかった。岸壁近くでは、さびて泥だらけになった自動車がひっくり返ったままで、津波の巨大さを物語っている。