24日で退任するNHKの松本正之会長は9日の定例会見で、東日本大震災対応や受信料値下げ、人事・給与制度改革など任期3年の取り組みを振り返り、「NHKにとって普遍的に必要な課題に取り組み、それぞれ一定の結論を出すことができた」と総括した。
後任を務めるITサービス大手、日本ユニシス特別顧問の籾井勝人(もみい・かつと)氏については「国際経験が豊富でITの仕事もしていた。そうした経験がNHKにエネルギーとして注入されることを期待している」と述べた。
受信契約をめぐる訴訟で昨年12月、東京高裁が「NHKと受信者双方の意思表示がなければ契約は成立しない」との初判断を示したことについては、「法律や公共放送を維持していくことなどをトータルで考えた場合、(契約申込書を送付してから一定期間経過後に契約が成立するという)NHKの主張が当然だと思う。今後も必要な主張をして判断を求めていく」と述べた。