NHKの最高意思決定機関である経営委員会(委員長・浜田健一郎ANA総合研究所会長)は20日、来年1月24日に任期満了を迎える松本正之会長(69)の後任に、ITサービス大手、日本ユニシス特別顧問の籾井(もみい)勝人氏(70)を選出した。任期は1月25日から3年間。アサヒビール出身の福地茂雄氏、元JR東海副会長の松本氏に続き、3代連続の外部起用となる。
20日午前に開かれた経営委員会では、委員12人全員が籾井氏の選出に賛成した。
籾井氏は福岡県出身。九州大経済学部卒。米国三井物産社長や三井物産副社長などを歴任し、平成17年に日本ユニシス社長に就任。相談役をへて現在、特別顧問を務めている。関係者によると、経営委員からは籾井氏の豊富な経営経験や国際感覚、放送と通信の融合といったNHKの課題への貢献などを期待する声が上がっていた。
経営委は7月に会長指名部会を立ち上げ、松本氏の続投を含めて検討。松本氏が今月5日、今期限りでの退任を表明したことを受け、経営委員は籾井氏を含む4人を推薦。13日の指名部会では、籾井氏を支持する委員が過半数を占めていた。