ライオンは中国・青島にある完全子会社の青島ライオンで、工場の生産能力を2014年春に現状の4倍程度にまで引き上げる。中国の主要都市では歯磨きや歯ブラシの大幅な需要の伸びが見込まれており、ライオンは主力ブランドで攻勢をかけ、シェアの拡大を図る。
現在、青島で既存工場の3倍程度の生産能力を持つ新工場の建設を進めており、14年春に稼働させ、中国でのオーラルケア製品の生産能力を一気に高める。ライオンの浜逸夫社長は「北東アジアでは今後、高齢化に伴う歯周病疾患が社会的な問題として顕在化するとみられ、オーラルケア製品の付加価値化は間違いなく進む」と指摘し、中国市場の変化を見通す。
民間調査会社の推定によると北京、上海、広州、成都の中国の4都市では歯磨きの市場規模は計330億円、歯ブラシは計120億円にとどまっているものの、近年は2桁成長を続けており、大きな潜在需要があるとみられている。