パナソニックが低価格の国内向けコンパクトデジタルカメラの自社生産を縮小し、他社への生産委託に切り替える検討をしていることが2日、分かった。カメラ機能を搭載したスマートフォン(高機能携帯電話)との競合で、販売が低迷しているためだ。デジカメ業界では、オリンパスが低価格のコンパクトデジカメから撤退するなど、生き残りをかけた動きが加速している。
パナソニックは現在、国内向けの低価格モデルを福島市と中国の工場で生産している。他社から供給を受ける準備が整えば、自社生産を縮小。外部調達の活用でコストを減らし、採算を改善する狙いがある。
一方、利益率の高いミラーレス一眼デジカメや高性能のコンパクトデジカメについては自社生産を続ける方針だ。
パナソニックは「ルミックス」ブランドのデジカメを展開。調査会社のBCNによると、昨年のコンパクトデジカメの国内販売シェアは12.5%で5位だった。