「スポンサー効果」に疑問も
期待は膨らむばかりだが、唯一の懸念は、最上位スポンサーを勝ち取るために必要な巨額の契約金だ。
これまでの五輪1回分(夏季と冬季の合計)の契約金は、70~120億円程度ともいわれる。
「パナソニックが業績不振の中、多額の契約金を支払ってまで最上位スポンサーになる意味があるのか」
関西のあるメーカー幹部は疑問を投げかける。
実際、過去の五輪スポンサー効果について、同社は「目に見えない宣伝効果」「知名度アップに貢献した」などと説明しているが、具体的に収益をどう押し上げたのかは不明という。
とはいえ、過去の夏季五輪では、薄型テレビの市場拡大期と重なったアテネ(04年)、北京(08年)の両大会では、パナ製品も爆発的に売れた。
ただ、ロンドン五輪(12年)では、10~30代を中心にスマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末でのスポーツ観戦者が急増し、売れ行きは思うように伸びず、3Dテレビも期待外れだった。